鍼灸治療の保険適用とは?仕組みや保険の使い方を徹底解説

こんにちは、こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。

鍼灸治療に興味があるけれど、実費負担で高額になり、簡単に治療を受けにくいという方もいるのではないでしょうか。

実は、健康保険を活用することで、少ない負担で鍼灸治療を受けられるケースもあるんです。

この記事では、鍼灸治療の健康保険適用について詳しくご紹介します。

鍼灸治療に興味がある方、治療費の負担を少しでも減らしたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。

鍼灸治療での健康保険適用とは?

日本の医療保険制度では、治療費の一部を保険でカバーすることで、患者の経済的負担を軽減しています。

この仕組みでは、各人の負担割合によりますが、自己負担3割程度が一般的です。

医療保険制度のおかげで、負担が少なく病院にかかることができるのです。

この制度は、鍼灸治療にも一部適用されます。

特定の症状や条件に該当する場合、鍼灸院で健康保険を利用することが可能です。

ただし、保険適用の範囲や手続きにはいくつかのルールがあるため、事前に確認しておくことが重要です。

鍼灸院での保険適用の仕組み

鍼灸院で健康保険を使う場合、主に以下の2つの支払い方法があります。

償還払い(しょうかんばらい)

償還払いとは、患者さんが鍼灸院にて施術を受けた後に治療代を支払います。

この支払いの時に、とまず全額を鍼灸院に支払います。

そして、後から患者さん自ら加入している保険団体へ治療費の7割分を返還してもらう手続きを行います。

償還払いは、「まずは全額を負担しなければいけない」という、一時的な経済的負担と、自ら手続きをしなければいけない点がデメリットとして挙げられます。

受領委任払い(じゅりょういにんばらい)

受領委任払いとは、患者が施術を受けた後、窓口での負担は全額の3割分になります。

一般的な医療機関での支払いと同じ仕組みで、多くの鍼灸院や整骨院で採用されています。

ただし、受領委任払いを利用できるかは、保険団体や鍼灸院の対応によるため、事前の確認が必要です。

当院では、ご相談いただければ詳しい情報をお伝えいたします。

鍼灸院で保険適用となる症状は?

次に鍼灸での保険適用の症状をご紹介します。

鍼灸治療で保険が適用される症状は、慢性的な疼痛を伴う以下のケースが主です。

神経痛

神経痛(しんけいつう)とは、神経が刺激されたり損傷を受けたりすることで生じる痛みのことを指します。

体のさまざまな部位で起こる可能性があり、特定の神経が痛みの原因となります。

神経痛は、神経そのものに障害が起きている場合や、周囲の組織からの圧迫や炎症が原因で発生することがあります。

鍼灸治療では、その神経の炎症を抑えることで痛みを軽減させます。

リウマチ

リウマチ(関節リウマチ)とは、関節を中心に炎症を引き起こす自己免疫疾患です。

免疫システムが誤って自分の体を攻撃することで、関節やその周囲の組織に慢性的な炎症が生じます。

その結果、痛みや腫れ、関節の変形、さらには全身の機能障害を引き起こす可能性があります。

鍼灸治療では、炎症や痛みに対して働きかけ症状の軽減をしていきます。

五十肩

五十肩(ごじゅうかた)とは、正式には肩関節周囲炎と呼ばれる症状です。

肩関節周辺の筋肉や腱、関節包(肩を包む袋)に炎症が生じることで、痛みや肩の動きの制限が現れる状態を指します。

中高年(40〜60代)に多く見られるため、「五十肩」と呼ばれています。

鍼灸治療では、肩関節の周りの組織に対して行うことで、痛みや可動域の改善を行います。

こちらの記事では五十肩について紹介しています。

頸腕症候群

頸腕症候群(けいわんしょうこうぐん)とは、首(頸部)から肩、腕にかけて痛みやしびれ、だるさなどの症状が現れる状態を指します。

正式な病名ではなく、これらの症状をまとめた症候群(複合的な症状)として扱われることが多いです。

鍼灸治療では、首・肩・腕の痛みの原因を調べてから、適した治療を行います。

腰痛

腰痛(ようつう)とは、腰部に痛みや違和感を感じる状態の総称で、日本人の多くが経験する一般的な症状です。

腰痛には、筋肉や靭帯の問題、椎間板や骨の異常などさまざまな原因があります。

鍼灸治療では、腰痛となる原因を調べてから適した治療を行います。

こちらの記事では腰痛について紹介しています。

頚椎捻挫後遺症

頚椎捻挫後遺症(けいついねんざこういしょう)とは、いわゆるむち打ち症(頚椎捻挫)を受けた後、症状が長期間にわたって残る状態を指します。

むち打ち症は、交通事故やスポーツ外傷などで発生しやすく、首やその周辺の筋肉・靭帯・神経が損傷することによって起こります。

治療を受けても、一部の人では痛みや不快感が慢性的に残ることがあります。

鍼灸治療では中々取りきれない残存している痛みや不快感に対して治療を行います。

こちらの記事でらむち打ちについて紹介しています。

この他に、神経痛やリウマチなどと同一範疇と認められる慢性的な疼痛についても、適用できる場合があります。

以上の症状に当てはまる場合には、保険を使った鍼灸治療を行うことができます。

保険適用の鍼灸治療の費用負担は?

▼初回のみ必要な初診料
1,950円

▼毎回の施術料
1,610円

となっています。(2024年10月時点)

ここからそれぞれの負担割合(3割・2割・1割)の支払いとなります。

保険適用の鍼灸施術の流れとは?

鍼灸治療で保険を使う際には、以下の手順を踏む必要があります。

1. 鍼灸院で保険利用を希望する旨を伝える

まずは鍼灸院にて保険を使いたいことを伝えましょう。

その鍼灸院が受領委任の制度に加入していないと、保険治療ができないので確認しましょう。

次に、保険が使えることがわかったら、「同意書」をもらってください。

こちらの同意書の説明をします。

鍼灸の保険では、医師の同意が必要事項となります。

鍼灸の保険を使いたいから、医師に保険を使って治療していい症状かの承諾を得なければいけません。

その同意をもらう際に「同意書」への記入が必要となります。

鍼灸院で同意書を預かったら、次に医師の同意をもらいに行きます。

2.医師の同意を得る

同意書を医師のもとへ持っていき、そこに同意の旨を記入してもらいます。

医師は病院やクリニックなど、また整形外科や内科、皮膚科など種類は決まっていません。

当院では、かかりつけ医に相談してみることをおすすめしています。

注意点として、同じ症状の治療を他の病院で行っている際は、鍼灸院にて治療が受けられません。

一度確認してみましょう。

また同意をとってもらえるかは、症状の具合などを医師が診断して、必要と判断した場合になります。

3.鍼灸院に同意書を提出→保険治療スタート!

医師にもらった同意書を鍼灸院に提出しましょう。

不備がないか確認したら、鍼灸治療の開始です。

鍼灸治療を保険適用で受けるメリットと注意点

メリット

・経済的負担が軽減される
・長期的な治療を続けやすくなる

デメリット

・同意書の取得に手間がかかる
・症状によっては保険適用外となる場合がある

まとめ

今回は鍼灸の健康保険を使った施術の紹介をしました。

当院では自費負担による治療、健康保険を使った治療どちらも行っています。

患者さまと話し合い、それぞれに1番適した治療を提供できるようにしています。

また、当院では同意を得た医師に施術報告をし、連携を取りながら患者さまに快適に治療を受けていただけるように取り組んでいます。

不明な点など治療院にて相談し、納得した上で鍼灸治療を受けるようにしましょう。

この記事を書いた人 : 荒木 暉弥(鍼灸師)


京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、鍼灸治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。

関連記事

  1. 鍼治療

    キツい坐骨神経痛には鍼治療が効く!効果・実例

  2. 電気鍼とは?痛みの緩和・美容への効果など徹底解説

  3. 腰の鍼治療

    ツラい腰痛には鍼が効く!?鍼治療の効果とツボを使ったセルフケア

  4. 自律神経の不調を鍼でリセット!疲労回復と快眠を手に入れる方法

  5. 頭痛がつらそうな女性

    なかなか改善しない頭痛には鍼灸治療が効くかも?

  6. 肩こり改善で頭痛も解消!?鍼灸治療でその日のうちにラクになる!