電気鍼とは?痛みの緩和・美容への効果など徹底解説

こんにちは、こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。

電気鍼という言葉は聞いたことがありますか?

その名を聞いたことがあっても、実際にどのような施術なのか詳しく知っている方は少ないかもしれません。

電気鍼は痛みを和らげるだけでなく、美容面にも効果を発揮する治療法として注目されています

この記事では電気鍼について詳しく解説し、その効果や施術の流れ、そして安全性についても説明します。

筋肉や神経の痛み、自律神経の不調でお悩みの方や、美容面での電気鍼を検討している方は参考にしてみて下さい。

電気鍼とは?

電気鍼とは、鍼治療で使用する鍼を体に刺入して、その鍼を電極とし低周波電気刺激を行い治療をする方法のことです。

「低周波鍼通電療法」や「パルス療法」などと呼ばれ、電気の刺激によって痛みの緩和や筋肉の緩和、さらには自律神経の調整や美容効果も期待できます。

整骨院や病院で受けられる低周波電気治療が皮膚表面から電極を通して行われるのに対し、電気鍼は鍼が直接筋肉内に刺さるため、少ない電流でも効果的に刺激を与えることができます。

電気鍼の歴史と安全性

電気鍼の技術は古く、「針麻酔」として過去に手術の際に麻酔の役割として用いられていたこともあります。

腕や足などに電気を流すことで、特定の部位の痛みを感じなくさせるのです。

実際、筆者も腕に電気鍼をして歯の感覚を鈍くするという体験をしたことがあります。

しかし、針麻酔は再現性・確実性が低いため、現在は手術に使われることはありません。

このことから、電気鍼は痛みを感じなくさせる「痛み止め(ペインコントロール)」のような目的を主として、治療で使われています。

効果のある症状は、

・筋肉の痛み
・神経の痛み
・炎症を抑える
・自律神経の調整
・美容鍼

などがあります。

鍼を刺す場所、電気の出力と電気の周波数(電気を流す速さ)を調節することで、症状や目的別に応用していきます。

後ほどそれぞれ詳しくご紹介します。

電気鍼の主な効果と症状別の活用方法

筋肉による痛みやコリの改善

痛みや障害を起こしている筋肉に対して、電気鍼は非常に効果的です。

対象となる主な症状は、

・肩こり
・首こり
・腰痛
・肩関節周囲炎
・変形性膝関節症によって起こる筋肉の障害
・筋肉の損傷による肉離れ

などがあります。

狙いたい筋肉まで鍼を刺し、その筋肉に直接電気を流し、筋収縮を起こして血流を良くします。

肩こりのある方に対して行った際は、治療前は硬かった方の筋肉が治療後は柔らかく柔軟性が増し、「肩の感触がフワフワしているようになった」と実感される方もいます。

次に太もも裏の肉離れに対して行った症例です。

肉離れはストレッチ痛といって、筋肉を伸ばすと痛みが出るのが特徴ですが、治療後はストレッチ痛が軽減していました。

そして興味深いのが、「治療後2〜3日後に歩行が楽になった」と後から効果が出ることもあります。

神経痛やしびれの緩和

鍼治療の特徴として、体の奥深くまで作用することができます。

神経は体の奥に存在しているので、低周波治療器など表面からの刺激では効きにくい点があります。

しかし、電気鍼を使うことで奥にある神経に作用させることが可能になります。

筆者が、行った神経に対する電気鍼の実例として、坐骨神経痛があり歩行が困難になっていた患者さまのケースを紹介します。

その患者さまは、歩く、立つ、少し足を動かすことも痛いと仰っていました。

初回の治療をした際に「痛みが少し引いた」と仰っていましたが、まだまだ痛みが残るようでした。

引き続き電気鍼を行ったところ、1週間後には痛みが少し気になるぐらいで通常通り歩くことができるまで改善しました。

表情が明るくなり、喜んでいらっしゃったの同時に、電気鍼の効果にびっくりされていたのが印象に残っています。

このように、電気鍼は神経への深い刺激を可能にし、神経痛の軽減に効果を発揮します。

炎症を抑える効果

炎症は、擦り傷をしたり足首の捻挫をした際に、怪我をした部分が赤く腫れあがり痛みが出てきます。

炎症を抑えるために、アイシングなどRICE処置をすることが重要です。

ここに、加えて電気鍼を行うことで、さらに炎症を抑えていきます。

RICE処置を紹介している記事もあるので詳しくはこちらをご覧ください。

炎症を抑える目的で、足首の捻挫に対して行った電気鍼の症例を紹介します。

1週間前に足首の捻挫をして、そこからアイシングや固定など処置をされていましたが、まだ腫れや歩行時の痛みがありました。

そこで炎症を抑え、治癒を促進させるために電気鍼を行いました。

足首周りに電気鍼を15分程度しました。

治療前は足を引きずって歩いていたのが、治療後は足を前に出して歩くことができていました。

また、腫れも引いていました。

自律神経の調整

現代社会では、ストレスや生活習慣の乱れによって自律神経が不調をきたすケースが増えています。

そこで、電気鍼によって自律神経の調整を行います。

体の反射には「体性ー内臓反射」というものがあります。

これは、皮膚や筋肉に刺激を入れた時に内臓に影響が出るという反射です。

例えば、皮膚に痛みが起こると心拍数や血圧が上がります。

この反射を利用して自律神経を調整します。

電気鍼では、周波数(電気を流す速さ)を変えることで、交感神経・副交感神経をそれぞれ興奮させたり抑制したりします。

下記の記事では自律神経に対する鍼治療を紹介しているのでぜひご覧ください。

美容への応用

顔に対して行う鍼、いわゆる「美容鍼」について、耳にしたことがあるかもしれません。

美容鍼は、顔のシワやしみ、リフトアップや小顔効果など、美容や健康のために鍼を用いて治療をします。

電気鍼を使うことで、さらに効果を高めることができます。

側頭部や前頭部に対して行うと、目元を引き上げる効果が期待できます。

顎下などに行うと、フェイスラインの引き締めが期待できます。

電気鍼って痛くないの?

「鍼を刺す」というだけで怖さがあるのに、その上電気を流すとなると、更に怖さは増す方もいると思います。

しかし、実際に体験すると想像とは違う感覚の方が多いです。

「案外無事に受けることができた」
「思っていたより痛くなかった」

という話をされます。

適切に施術が行われていれば、強い痛みを感じることはありません。

電気鍼の感覚としては、「ピリピリと感じる」「体の奥をトントンと突かれている」という感覚になります。

皮膚表面にピリピリと痛みを感じる場合は、適切に鍼が刺さっていないことがあるので、鍼の刺し直しが必要になります。

その場合は我慢せずに申し出ましょう。

電気鍼は1つの電極ごとに順番に電気の出力を上げていきます。

ゆっくりと電気の出力を上げるので、急に痛みを感じることはほとんどありません。

受ける際に重要なことは、「体の力を抜いてリラックスすること」です。

緊張していると力が入りやすくなりますが、力が入っていると痛みを感じたり効果を十分に得ることができません。

まとめ

今回は電気鍼を紹介しました。

電気鍼は、適切な施術とリラックスした状態で受けることで、痛みの緩和から美容効果まで幅広く応用できる治療法です。

当院では、患者様一人ひとりの症状や希望に合わせた最適な治療を心がけており、痛みがでないよう常に確認しながら治療を行います。

もし、体の痛みや美容面でのお悩みがあれば、一度電気鍼を試してみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人 : 荒木 暉弥(鍼灸師)


京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、電気鍼治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。

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