こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。
最近、咳やくしゃみの際に胸の片側に強い痛みを感じたことはありませんか?
もしかしたら、それは肋骨骨折かもしれません。
本記事では、肋骨骨折の原因や症状、治療法について詳しく説明します。
肋骨骨折とは
肋骨とは内臓を覆う骨であばら骨ともいいます。
内臓を外界からの衝撃から守る役割を果たしています。
肋骨は胸骨と胸椎に連結しており、弾力性を持つため外力を受けた際に力を分散する構造になっています。
しかし、強い衝撃や繰り返しの負荷により、肋骨が折れてしまうことがあります。
これを「肋骨骨折」といいます。
肋骨骨折の症状
肋骨が骨折すると、以下のような症状が見られます:
・腫れや皮下出血
・押すと痛むピンポイントの痛み
・前後左右から圧を加えた時の痛み
・体を動かした時の痛み
・深呼吸や咳、くしゃみをした時の痛み
肋骨骨折の原因
肋骨骨折の主な原因は外部からの衝撃です。
例えば、交通事故や高所からの転落、日常生活での転倒などが挙げられます。
また、ゴルフスイングのような体を大きく捻る動きや、咳やくしゃみの際の強い力も原因となることがあります。
↓エコーで確認した肋骨です。
※
左が悪い方(肋骨が折れている所)
右が良い方(折れてる骨の1本下の正常な所)
当院における肋骨骨折の事例
①70代女性
家で転倒して、机の角に脇腹をぶつけて受傷
②30代男性
キックボクシングのスパーリング中、右脇腹にミドルキックを受けて受傷
③80代女性受傷
転倒した際に、右背中を強打して受傷
④10代男性
柔道の練習中、投げられた際左背中を強打して受傷
特に、転倒による肋骨骨折のリスクが高く、高齢の方は特に肋骨の骨折以外にも
・腕の骨折(橈骨遠位端骨折、上腕骨頸部骨折)
・太ももの骨折(大腿骨近位部骨折)
・背骨の骨折(脊椎圧迫骨折)
などがよくみられます。
家の中でも、コンセントのコードやカーペットの端に引っ掛かり転倒するなど、屋内には多くの障害物ありますので、転倒リスクを減らす工夫が重要です。
また、弱く小さい力が繰り返し同じ部分に加わることによって、骨が弱くなり骨折することもあります。
その場合、咳やくしゃみなどの日常の何気ないことでも痛めたりするので、痛みを感じたら放置せずに専門家の診断を受けるようにしましょう。
ご自身でできる対処法・気をつけるポイント
受傷後はすぐに接骨院や病院で専門家の診断を受けるべきですが、それまでの間は以下を参考に対処しましょう。
①安静にする
激しい運動を控え、安静にしてください。
②痛めた直後は、痛いところを冷やす
炎症を引かせるために行います。
③受傷直後は入浴を控える
受傷直後は炎症があり、入浴により体を温めてしまうと炎症が強く出る可能性があります。
湯船に浸からず、シャワーなどで済ますようにしましょう。
④肋骨に負荷がかからない姿勢で寝る
寝る時に、痛めている方を下にして寝ないようにしましょう。
痛めた方を下にして寝ると体重が痛めている方にかかり痛みが出る可能性があります。
背中・脇腹の痛み類似症状
肋骨骨折以外にも、以下のような症状が見られることがあります。
肋間筋損筋
肋骨と肋骨の間にある筋肉が損傷することで、肋骨骨折と同じく、体を動かしたとき、咳・くしゃみなどで痛みを引き起こします。
肋間神経痛
肋骨に沿って走っている肋間神経が痛み、急に電気が走るような痛みやジクジクとした持続する痛みが生じます。
肋骨神経痛の代表例として帯状疱疹があります。
その他
・右背部(肝臓、胆嚢)
・左背部(胃、心、膵臓)
・背部中央(腎臓)
など内臓の異常が原因で痛みが出ます。
肋骨骨折の治療法
超音波
患部に超音波という細かい振動を当て、血流を良くし、治癒促進していきます。
超音波治療を行うと3〜4割程度早く治ると言われています。
固定(バストバンド)
肋骨は体を前に倒したり、後ろに反らしたり、左右に捻ったときや、呼吸したとき、咳、くしゃみをした時に動きます。
動きがあると、痛みが出たり治りが遅くなってしまうので、肋骨の動きを制限するためバストバンドを胸に巻き固定します。
まとめ
肋骨骨折は老若男女問わず起こり得るケガです。
ラグビー、柔道、格闘技などのコンタクトスポーツで起りやすいケガですが、転倒・咳やくしゃみなど日常生活の中でも発生することがあります。
痛みを感じたら、放置せずに早めに接骨院など専門家の診断を受けましょう。
適切な治療を受けることで、早期回復が期待できます。
この記事を書いた人 : 谷口 翔哉(柔道整復師)
京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、肋骨骨折の治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。