こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。
運動をしたり、立ち仕事をしていて疲れてくると踵(かかと)の後ろ部分が痛くなってくることがありませんか?
踵(かかと)の痛みは、特に立ち仕事や運動をしている方にとって深刻な問題です。
その原因は様々ですが、大きく分けると「セーバー病」と「アキレス腱炎」の2つが考えられます。
この記事では、これらの原因や治療法、そして予防法について詳しく説明します。
踵(かかと)の痛みを解消し、快適な生活を取り戻しましょう!
踵(かかと)の痛みの原因
踵(かかと)の痛みの原因は大きく分けて2つあります。
①強い衝撃によるもの
高所からの着地などによって踵(かかと)の骨(踵(かかと)骨)が骨折する。
②ふくらはぎの筋肉疲労
筋肉が疲労して縮み、アキレス腱を引っ張ることで踵(かかと)に痛みが生じる。
→セーバー病・アキレス腱炎
ここでは、②のふくらはぎの筋肉疲労について詳しく見ていきます。
ふくらはぎと踵(かかと)の関係
ふくらはぎの筋肉は
・下腿三頭筋
・ヒラメ筋
という筋肉で構成されています。
上記の筋肉は「アキレス腱」に変わり踵(かかと)の骨に着きます。
ふくらはぎの筋肉に疲労が溜まってしまうと、筋肉が縮んでしまいアキレス腱を引っ張ります。
その時に踵(かかと)の痛みが出てきますが、年齢によって痛みの出る場所が異なってきます。
踵(かかと)の痛み|子供の場合
成長期の子供の骨には、成長のための「骨端線」があります。
踵(かかと)の骨にも骨端線があり、アキレス腱が付着する場所のすぐ近くにあります。
この時期の骨は筋肉よりも耐久性がありません。
ふくらはぎに疲労が溜まりアキレス腱を引っ張ると、骨に負担がかかります。
重症の場合、骨が剥がれてしまうこともあります。
軽症でもアキレス腱の付着部分で炎症が起こり、踵(かかと)に痛みが生じます。
このような症状を「セーバー病」といいます。
セーバー病は10歳前後の男児に多く見られます。
特にバスケットボールやバレーボールのようなジャンプ競技や、走ることの多いサッカーでよく発生します。
同年代の女児でもジャンプ競技では発生することがあります。
当院におけるセーバー病の事例
当院に来院された小学生5年生の踵(かかと)のエコー写真[画像左]と、その子の中学1年生のお兄ちゃんの写真[画像右]を見比べてみましょう。
[画像左]が5年生の踵(かかと)で、[画像右]が中学生の踵(かかと)です。
2人ともまだ骨端線は存在しています。
[画像左]にはギザギザしたものがあるのに対し、[画像右]は綺麗な丸みのある骨をしていますね!
このギザギザの部分があり、これは炎症が起こっている箇所です。
踵(かかと)の痛み|大人の場合
成長期が終わり、骨端線が完全に閉じると、骨の強度が筋肉の強度よりも増します。
そのため、ふくらはぎが疲労してアキレス腱が引っ張られても、骨には負担がかからず、代わりにアキレス腱に負担がかかります。
その結果「アキレス腱炎」になってしまいます。
アキレス腱炎は、運動による疲労だけでなく、立ちっぱなしや座りっぱなしの作業が多い人にも発生しやすいです。
これらの姿勢は血流を悪くし、筋肉を硬くしてしまいます。
硬い筋肉は柔軟性が低下し、筋肉が引っ張られると部分的に切れてしまうこともあります。
踵(かかと)の痛みの治療
セーバー病とアキレス腱炎の初期治療
セーバー病とアキレス腱炎の初期治療では、痛みのある部分をしっかり冷やすことが重要です。
どちらの症状も、炎症がある時期に痛みの部分を握るとムギュムギュとした感触があります。
この感触がなくなると、炎症が一旦引いた状態です。
冷やすことと同時に、ふくらはぎの筋肉をマッサージします。
筋肉を緩めることで血流が良くなり、乳酸や老廃物が流れて筋肉が柔らかくなり、アキレス腱を引っ張る力が減少します。
テーピング
「ヒールアップ」というテーピング方法は、踵(かかと)を上に引っ張ることで踵(かかと)が浮いたような感じになり、ふくらはぎの筋肉が縮むのを防ぎます。
これは子供にも大人にも使用できます。
[画像左]のように子供の方にも使えますし、[画像右]のような大人の方でも使用することが出来ます。
また、超音波やハイボルテージ治療器を使用することも可能です。
超音波は特殊な音波を炎症や骨が剥がれた箇所に当てることで炎症を抑え、骨が引っ付くスピードを早めます。
ハイボルテージ治療は、アキレス腱炎で硬くなった部分をマッサージでは届かない奥深くまでほぐすことができます。
踵(かかと)の痛みの予防方法
踵(かかと)の痛みの予防としては、ふくらはぎのマッサージとストレッチが基本です。
ふくらはぎのマッサージは自分でも簡単にできるので、よく疲れる方は日頃から行うと効果的です。
特にアキレス腱をつまんで左右に揺らすと、ふくらはぎが緩んできます。
ストレッチも重要です。
アキレス腱伸ばしが効果的です。
ふくらはぎは下腿三頭筋とヒラメ筋という2つの筋肉で構成されているので、それぞれに合ったストレッチを行う必要があります。
姿勢はどちらも同じで、壁に両手を置き、壁を押すような姿勢になります。
膝を伸ばした状態でアキレス腱を伸ばすと下腿三頭筋が伸び、膝を曲げて伸ばすとヒラメ筋が伸びます。
まとめ
子供の成長期にはセーバー病が、成長期が終わった大人にはアキレス腱炎が発生しやすくなります。
どちらもふくらはぎの筋肉の疲労が原因となるため、日頃からのマッサージやストレッチが重要です。
ふくらはぎが硬いままだと繰り返し症状に悩まされ、筋肉を緩めるだけでは追いつかない場合があります。
その場合は、スポーツ中や日常生活中の姿勢や筋肉の使い方を見直す必要があるかもしれません。
しかし、自己判断でのケアが難しい場合は、専門の接骨院や整骨院に相談することをお勧めします。
こばやし接骨整骨院グループでは、専門的な治療とアドバイスを提供していますので、いつでもご相談ください!
この記事を書いた人 : 玉村 惇弥(柔道整復師)
京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、踵の痛みの治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。