ぎっくり腰?お尻・腰が痛い!! 仙腸関節の痛みかも

京都市内で5院展開のこばやし接骨整骨院グループです。

ぎっくり腰をよく起こすものの、原因がハッキリと分からないということはありませんか?

それはもしかしたら仙腸関節炎かもしれません。

仙腸関節炎は、仙腸関節という骨盤の場所にある関節で炎症が起きて痛みが出る症状です。

この記事では仙腸関節炎の原因や治療方法について紹介していきます。

仙腸関節炎の見分け方

寒い時期や季節の変わり目など、体が不安定になる時期はぎっくり腰を起こしやすい時期です。
ぎっくり腰
そもそも、ぎっくり腰というのは病名ではなく『急性腰痛』の通称です。

急に腰が抜けるような感じになって、痛みがでる状態を表しています。

急性腰痛の原因としては、仙腸関節炎のほかに椎間板ヘルニアなどもあげられます。

仙腸関節炎と他のぎっくり腰との見分け方で簡単な違いは、

・腰を前に曲げた時に痛みが出るか

または

・腰を後ろに反った時に痛みがでるか

です。

仙腸関節炎の場合は、反らした時に腰の痛みがでることが多いです。

前に腰を曲げる前屈動作で痛みがでるのは、腰の筋肉で痛みが出てるか腰椎椎間板ヘルニアの可能性があります。

さらに、もっと詳しくかつ他のぎっくり腰の症状と確実に見分けるためには、検査をしないといけません!

主に使用するテスト法は『ニュートンテスト』と『P4テスト』です。

ニュートンテスト

患者様に、うつ伏せ状態で寝ていただき、仙骨の後ろから真下へ圧迫するように徐々に体重をかけて仙腸関節部分に痛みを誘発させるテストです。

P4テスト

患者様に仰向け状態で寝てもらい、股関節と膝関節を90度で下から足を支え、膝の部分を真下に圧迫して仙腸関節部分に痛みを誘発させます。左右それぞれ行うテストです。

他にも『ゲンスレンテスト』『パトリックテスト』があります。

仙腸関節炎の特徴と原因

仙腸関節とは骨盤にある『仙骨』『腸骨』という骨で構成されている関節です。

役割としては上半身の体重を支えており、、いくつもの軟部組織や靭帯により補強されています。

そのため、肘や膝の関節といった他の関節と違って仙腸関節はほとんど動きの無い関節です。
仙腸関節図

仙腸関節炎の原因は、

・長時間の中腰作業
・長時間同じ姿勢での作業
・姿勢不良による腰やお尻の筋肉の疲労

上記の状態から急に動いたりすることで起こるが多いです。

共通する理由は、仙腸関節の周りに着いている筋肉が固まってしまい、血流が悪くなり、腰とお尻が冷えやすくなることです。

発生する仕組みは、仙骨と腸骨にそれぞれ着いている筋肉の動き方の違いがあります。

仙骨に着いている『脊柱起立筋』という筋肉は仙骨を上方向に引っ張ります。

腸骨についてる『中殿筋』『小殿筋』という筋肉は腸骨を横方向に引っ張ります。

仙腸関節の炎症

このように、お互いに違う方向に引っ張り合うことによって、仙腸関節が捻って起きるいわゆる捻挫した状態になってしまいます。

痛みの特徴としては腰からお尻にかけての痛みが発生し、片側もしくは両側にでてきます。

受傷後約1~2週間はどの動作でも痛みが出たりしますが、特に痛みが強くなるのは

・就寝時やベットからの寝起き時
・椅子から立ち上がる時

などです。

また、腰椎椎間板ヘルニアのような痺れはほとんど見られません。

仙腸関節炎の治療法

仙腸関節炎は約1ヶ月程でほとんどの場合は痛みが消えます。

ただその間での治療の仕方次第では、悪化して治るまでの期間が更に伸びてしまう可能性もあります。

急性期(受傷後~約1週間)

仙腸関節炎は関節の炎症により痛みが出ているので、受傷してすぐはしっかりと仙腸関節をアイシングで冷やします。

その後は先程も述べた通り、どの動きをしても痛みが出てしまうので安静にすることが大切で、コルセットを付けて骨盤を安定させます。

この時期によく患者様からお声をいただくのは、痛すぎて全然眠れないということです。

就寝時の姿勢次第では骨盤が傾いてしまい、仙腸関節にも負担がかかってしまいます。また、寝返りをした時にも負担がかかります。

対処方法としては、仙腸関節炎は左右のどちらか片側に痛みがでることが多いため、右側が痛い場合は左を下にしてもらい、股の間に大きめのクッションや座布団などを挟んでもらいます。

意図としては、痛みと反対の下半身の重さをクッションなどで緩和してもらうことと、股の間に何かものがあることによって寝返りをすることを防いでくれます。

又に枕を挟む

治療中も同じ姿勢をとってもらい、脊柱起立筋・中殿筋・小殿筋など、先程述べた痛めた原因となっている引っ張って固まってしまった筋肉たちをマッサージしてほぐします。

それにより、関節への負担も軽減されます。

約2・3週目

この頃には、寝起き動作や椅子からの立ち上がり動作などの限定された動きによる痛みは発生しますが、それ以外の動きでの痛みはほとんどが緩和されてます。

ですので、軽いウォーキングや軽い下半身、お尻の筋肉のストレッチ等、腰への負担が少ない運動をすることが出来ます。

それにより、腰とお尻への血行促進が期待できます。

ただしこの時期に要注意なのが急激な運動や重量を持ち上げることです。

まだこの時期は、痛みが緩和されているだけで、まだ筋肉や関節は治りきっている訳ではありません。

無理すると、再発してしまったり、ほかのぎっくり腰を受傷してしまうリスクもあります。

完治後

痛みが完全に消えた後は、再発しないための予防が大切です。

特に姿勢を改善する事と、下半身のストレッチをすることが大切です。

姿勢は反り腰や猫背を改善してあげることです。

↓正しい姿勢

正しい姿勢図

ストレッチはお尻と裏ももの筋肉を中心に伸ばしてあげると効果的です。

↓お尻周りのセルフストレッチ
お尻の周りのセルフストレッチ

まとめ

ぎっくり腰は男女どちらでも、どの年代でも起こるリスクがある、身近な怪我です。

筆者自身も治療している中で、何度も診察経験のある症状です。

その中でも、今回記載した仙腸関節炎は痛みも強く、治るのにも時間がかかってしまう症状ですので、

「これって治りますか?」
「どれくらいで治りますか?」

など不安に思われる患者さんがとても多い症状です。

このような方々の不安を取り除いて痛みの根本も治療し、再発させないことが我々柔整師の存在であります。

少しでもこの症状かも?と思われた方は近くの病院や接骨院など医療機関に相談してしていただけたら幸いです。

もちろん、こばやし接骨整骨院グループは、こういった症状や他の怪我の症状など相談して頂けたらすぐに対応させてもらいます!!

この記事を書いた人 : 玉村 惇弥(柔道整復師)


京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、仙腸関節炎の治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。

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