外傷を受けたときの、応急処置の基本『RICE処置』とは?

スポーツの現場や日常生活で、急なケガに遭遇した時にどうすればいいんだろう?
と思ったことはありませんか。

外傷を受けたときの応急処置の基本『RICE(ライス)処置』を知っておくと、いざという時に役立ちますよ!

この記事では骨折・脱臼・捻挫・肉離れ・打撲など急なケガの際に使える応急処置であるRICE処置について紹介します。

RICE処置とは

RICE処置は、急性のケガが起こった際に取るべき応急処置の手順です。

  1. R:Rest(安静)
  2. I:Icing(冷却)
  3. C:Compression(圧迫)
  4. E:Elevation(高挙)

の4つの頭文字をとってRICE処置と呼びます。

RICE処置の目的は、ケガによる余計な出血(内出血)・腫れを抑えることです。
適切な応急処置をすることで、順調な回復を促します。

骨折・脱臼・捻挫・肉離れ・打撲など急な怪我をした際は、傷ついた体の組織から出血します。

高度な怪我ほど出血も増え、腫れが大きくなります。

怪我の修復には血液が必要なのですが、余分に腫れると炎症が余計に広がり痛みが強くなります。

腫れが大きいほど引くのに時間がかかり、治りが遅くなるのです。腫れによって周囲の毛細血管が圧迫され、血流が悪くなるためです。

これらを防ぐために、出血・腫れを最小限に抑える必要があります。

ケガをしてから48〜72時間は急性期といってRICE処置に準じた対処が適切とされます。

RICE処置の内容

RICE処置の内容は以下の通りです。

①R:Rest(安静)

受傷直後は体を動かすと血流が促進され、炎症が悪化します。
患部のみ安静にすればいいわけではなく、体全体の安静を意味します。

②I:Icing(冷却)

氷嚢などを使って20分ほど患部を冷やします。冷やして毛細血管を縮めることで余計な出血を抑えます。

↓下記記事でアイシングについて紹介しています。参考にしてください。

③C:Compression(圧迫)

患部を包帯などで適度に圧迫することで血流を抑え、腫れを抑えることができます。

※圧迫が強すぎる場合、かえって循環障害やしびれなどの神経症状を起こす場合があります。
しびれや感覚の異常を感じる場合は無理に続けず、圧迫をやめましょう。

④E:Elevation(高挙)

患部を心臓より高い位置に挙げます。
重力により患部に血が回らないようにして、余計な出血・腫れを防ぎます。
ケガをした方の腕や足を上にして横向きで寝たり、足であれば足の下にクッションなどを入れて心臓より高くします。

以上を症状の経過を見ながら適切に行なっていきます。

POLICE処置

前述したRICE処置のR:Rest(安静)を置き換えて、

    • 患部の保護(P:Protect)
    • 患部の適度な運動(=最適な負荷 OL:Optimal loading)

を加えたPOLICE処置という考え方もあります。

  • 必要以上の安静(Rest)は血液の循環を遅らせてケガの回復を遅らせる
  • 動かさない時間が長くなることで関節や周囲の筋肉を硬くして回復を遅らせる

という考えに基づいています。

①P:Protect(保護)

添木やシーネといったもので患部を保護し、悪化や再受傷を防ぎます。

②OL:Optimal Loading(最適な負荷)

患部・患肢に適度な運動を取り入れることで血液の循環を促します。
また早期から患肢を動かしていくことで、関節や周囲の筋肉が硬くなることを防ぎます。

特に、「OL:最適な負荷」はケガの程度、経過による専門的な判断が必要になります。
「P:保護」についても四肢のケガに対して応急的に添木などの処置ができればいいのですが、慣れていないと処置が難しい部分もあるかと思います。

一般の方が行う応急処置については、RICE処置を行いましょう。その後、なるべく早急に接骨院など専門家の下でケガの状態をチェックし、さらに的確な処置を受けるとよいでしょう。

まとめ

今回は急なケガの際に行うRICE処置について紹介しました。

ケガが起こった際、すぐに接骨院などにいけない場合は、今回紹介したRICE処置を行ったのち、できるだけ早い段階で専門家の詳しいチェックを受けに行きましょう!

接骨院ではケガの状態・経過に応じて、さらに適切な固定や運動療法などを行い、順調な回復、早期のスポーツへの復帰を目指します。


京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、急なケガの対処はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。

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