日々の運動やスポーツ活動など、体を動かすことは心身の健康を保つのに重要です。
ただし、がんばりすぎて足の甲の痛みがとれないときは注意!
運動・スポーツのがんばりすぎは疲労骨折につながることもあるのです。
今日は、疲労骨折の中でもスポーツ選手に比較的多い、足の甲の疲労骨折である中足骨疲労骨折について紹介します。
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」とは
疲労骨折とは、同じ場所に繰り返し何度も力が加わり、その結果起こる骨折の事を言います。
足の甲の骨 中足骨
画像は第3中足骨
通常の骨折のようにボキッと折れることはなく、じわりじわりと骨にダメージが蓄積され損傷します。
そのため、明確にどのタイミングで折れたかはケガをした本人も分かりません。
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」の場合、「毎日の練習で足の甲がだんだん痛くなってきた」というような自覚症状になります。
ジンジンする痛み|足の甲の疲労骨折の症状
運動中や運動後に、足の甲の辺りがジンジンとするような痛みがなかなか引かない。
そのような場合、足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」を疑います。
- 激しい運動の開始
- 運動時間の増加
- 運動内容の変更
などをきっかけに起こるケースが多くみられます。
何もしていなくても痛みがともない、長時間痛むことも少なくありません。
オーバーユース|足の甲の疲労骨折の原因
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」の原因は、ランニングやジャンプ動作により、長時間足部アーチに負担が加わることで発生する、オーバーユース(使いすぎ)による足のスポーツ障害です。
またハイアーチ・扁平足など様々な状況で起こり得る怪我でもあります。
いずれも繰り返し力が加わり続けることで起こります。
エコーで早期発見|足の甲の疲労骨折の検査
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」の検査は、
- 足の甲中央の痛み
- 熱感
- 腫れ
- 介達痛
などの症状を確認し、エコーと呼ばれる妊婦さんにも使われる画像検査器により骨折の有無を確認します。
当院グループでは、骨折を疑う場合は患部の固定を行ったのち、医師に紹介しMRI検査を受けていただきます。
その後は、医師と連携を取りながら対処させていただいております。
病院で行うレントゲン検査では、骨折が治る過程で新しい骨が作られている部分や、骨が白色に映る部分を確認する事で診断されます。
しかし、発症直後はレントゲンでも異常を認めない場合があります。
痛みが続く場合は2~3週間後に再検査をすることがあります(明らかな骨折を認めない場合が多いため)
このような、レントゲンですぐ確認できないような骨の微細な損傷は、エコー検査の方が早期に確認できることがあります。
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」は早期発見・対応が重要です。
当院では骨折を疑う場合は必ずエコー検査を実施いたします。
※介達痛とは
骨に周囲から圧力をかけた際の痛み。今回は骨の軸上に圧力をかけた際に、負傷部に痛みが出るか、骨を曲げるような力を加えた際に痛みが出るかをみます。
↓実際の処置の動画です。
患部固定と超音波治療|足の甲の疲労骨折の治療
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」の治療は、固定具による固定と超音波治療を行い、回復を目指していきます。
超音波治療はケガの治癒速度を早めることが可能で、骨折の治癒を30〜40%早めることができます。
しかし、疲労骨折は他のケガと比べると治るまで長い期間を必要とし、特に足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」は歩行などで負担を完全に取り除けないこともあり、通常1〜2か月かかります。
焦らず、確実に治していかないと再発の恐れもありますので、治療期間中は通院いただいて、こまめにエコー検査を行い、状態を確認していきます。
運動選手にとって長期の離脱は、能力の著しい低下を招いてしまいます。
当院では固定期間中から可能な運動を提案して、できるだけ能力が落ちないようにサポートいたします。
体のケアが重要|足の甲の疲労骨折の予防
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」はオーバーユース(使い過ぎ)によるストレスや、同じ場所に繰り返し力がかかることで起こります。
こう言った症状を防ぐために、体のケアをして予防することが大事になってきます。
練習量が増えたり練習の強度が上がって来ると、足の裏や足の甲の筋肉が硬くなり、足のクッション機能が弱くなっていき、骨へのストレスが増えていきます。
裸足でゴルフボールを踏み、転がして足裏をほぐしたり、体の動きが崩れないようにストレッチをして柔軟性を保つなど、日々のケアが効果的です。
そもそも、足の形が悪くなっていて、一か所に負担が集中するということもあります。
当院ではテーピングや装具を用いて、足の形を矯正したり、足の形を悪くする原因の動作を探して改善できるように指導し、根本からの解決・予防を目指します。
足のバランスの矯正に使う装具の例です。
中敷に貼るなどしてバランスを変えます。
また扁平足やハイアーチなど、足部に問題のある場合は、足の形に合ったインソールの使用を選択させて頂くこともあります。
インソールの選択は難しい上に、失敗すると逆効果になることもありますので、接骨院などで相談しましょう。
足の甲の疲労骨折|まとめ
足の甲の疲労骨折「中足骨疲労骨折」は繰り返し力が加わることによって起こるので、誤った使い方を続けていれば、誰にでも起こり得るケガです。
そのため、ケアと予防がすごく大事になってきます。
特に練習が厳しくなってきた時や、急に気温が落ち寒くなってきた時は注意が必要です。
同様に足の甲が痛くなるケガとして腱鞘炎が挙げられます。こちらの記事で紹介していますので、参考にしてください。
腱鞘炎と思っていたら実は疲労骨折だったというパターンもありますので、どちらにせよ痛みを感じたら早期にエコー検査ができる接骨院で確認しましょう。
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京都市内で5院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、足部のケガの治療はもちろん体のケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。
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