こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。
成長期にスポーツをする子供たちに多い怪我の一つがオスグッドです。
しかし、なりやすい人もいれば全く痛みを感じない人もいます。
この違いは、太ももの硬さやランジ動作での膝の突っ込み具合などの原因があります。
今回は、オスグッドの予防に有効な、競技中の姿勢=パワーポジションについて説明いたします。
パワーポジションについて
バスケットボールの中にある基本の姿勢で『パワーポジション』という姿勢があります。
ディフェンス、オフェンスでも次の動作に繋げるために必要な中腰の姿勢です。
この姿勢は、野球の内野手やサッカーの守備でも見られる、あらゆるスポーツで共通する基本姿勢です。
パワーポジションの主な効果は以下の通りです:
・怪我の予防
・スポーツでの負担軽減
・スポーツの能力向上
・ハムストリングスの筋肉効率化
特に今回は、怪我の予防とスポーツの能力向上に焦点を当ててお話しします。
この姿勢はジャンプ、ダッシュ、コンタクトなどの動きに迅速に対応できる一方で、間違った使い方をすると怪我のリスクが高まります。
特に多いのは成長期の子供たちに発生するオスグッドです。
膝の曲げ方や背中の丸さなどの小さな誤差でも発生しやすくなります。
また、スポーツで伸び悩んでいる選手たちにも役立ちます。
オスグッドについての詳しい情報は、下のリンクからご覧ください。
正しい姿勢の仕方
まずは理想的な姿勢を確認しましょう。
ポイントとしては主に次の5つです。
①つま先より膝を前に出さない!
②脚の幅を肩幅に合わせる!
③腰を曲げない!反らさない!
④頭から腰まで一直線にするで前を向く!
⑤つま先を必ず両方同じ方向に向ける!
①つま先より膝を前に出さない!
これがオスグッドや膝の怪我の予防に最も効果的な改善ポイントです!
つま先よりも膝が前に行きすぎると《大腿四頭筋》前ももの筋肉が強く働いてしまいます。
それにより、膝の骨を引っ張り痛みが出てきてしまいます。
②脚の幅を肩幅に合わせる!
重心の位置が、丁度いい高さになります。
脚の間隔を広くしすぎると、重心の位置が低くなりすぎてしまいます。
すると、横の動きが遅くなりすぎますし、ジャンプする事が出来なくなります。
③腰を曲げない!反らさない!
腰の怪我の予防になります。
バスケやサッカー、野球をしている子供は腰の痛みを訴える事が多いです。
原因はこの腰を曲げすぎているか、反らしすぎているためです。
膝だけをつま先よりも前に出さずに曲げようとすると、腰を丸めてしまいます。
それを改善するポイントとしては、膝を曲げる時同時にお尻を後ろに引くことです。
それにより、腰も曲がらずに済みます。
ただし、お尻も引きすぎると今度は腰を反らしてしまうので注意して下さい。
④頭から腰まで一直線にするで前を向く!
③と同じで腰の怪我に加え、上半身全体の怪我の予防になります。
顔を下に向けたり、背中が丸まってしまうと背骨の位置が崩れ、曲がった部分に負担がかかり痛めてしまいます。
スポーツのパフォーマンス的にも、相手選手とのコンタクト時に曲がった姿勢だと、当たり負けしてしまい、怪我もしやすくなります。
⑤つま先を必ず両方同じ方向に向ける!
必ず両方平行に同じ向きで並べて下さい!
つま先を外側に開きすぎても閉じすぎていても、膝・足首の捻挫に繋がりかねません。
正しい姿勢をキープできれば、脚にかかる負担も緩和されるので、体力の消耗も抑えてくれます。
さらに、体幹が安定し、当たり負けしにくくなります。
誤った姿勢との比較
次は間違った姿勢を確認します。
正面から見ると両足の間隔が狭いのが確認できます。
この写真でもわかる通り、先程の姿勢と比べても腰の位置が高くなっています。
足のつま先もやや外側に向いているので、膝の位置が内側に寄っています。
この体勢だと、ジャンプの着地やサイドステップをした時、膝の捻挫足首の捻挫をしやすくなります。
横向きの状態から見ると、腰が丸くなっており、背中も丸くなっています。
膝は曲がる角度が浅くなり、おしりが後ろに出ていません。
誤った姿勢と正しい姿勢とでのサイドステップを比較してみます。
▽誤った姿勢
▽正しい姿勢
正しい姿勢の方が俊敏に動けていますね!
パワーポジションの応用
正しいパワーポジションがしっかり出来た人は、その姿勢からかかとを浮かせてつま先立ちになってみて下さい。
その状態だと体重が前に行く感覚があるのではないでしょうか?
前に体重がかかっていても、お尻を後ろに引いていることで、重心の位置が安定します。
その状態でサイドステップや前方へのダッシュやバックステップをしてみると、1歩目の動きが軽くなり初速が上がります。
先程腰の高さで重心位置が変わる話をしましたが、逆にシュチュエーション事にそれを使い分ける事が出来たらスポーツのパフォーマンスも上がります!
バスケで例えると、膝の曲げる角度を浅くして重心を上にすると、ジャンプ動作と初速が早くなります。
3Pラインやゴールよりも離れた場所など早いシュートチェックが必要な場面で効果的です。
逆に膝をしっかりと曲げて重心位置を下げると、地面に足がしっかりと着く感覚になり、押されても耐え易くなります。
ゴール付近でのポジション争いやポストディフェンスで効果的です。
まとめ
まずは正しい姿勢を正確に体現するために、ステップごとの状態をしっかり確認しながら進めましょう!
①真っ直ぐ立つ
②肩幅に脚を開く
③足のつま先を合わせる
④お尻を後ろに引きながら膝を曲げる(つま先立ちにすると安定しやすい)
⑤腰を曲げない
⑥下を見てつま先が出ていることを確認する
⑦前を向く
このような確認方法が大切です。
パフォーマンスを優先して怪我しやすいフォームだったり、怪我を恐れてパフォーマンスを下げてしまってはスポーツをしていても楽しくありません。
楽しく安全にスポーツをするためにこういった姿勢一つ一つでもしっかり指導させていただきます!
この記事を書いた人 : 玉村 惇弥(柔道整復師)
京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、オスグッドの治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。