こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。
何気ない日常の中での小さな事故。道でつまづいたり、何回も繰り返す足首の関節の痛みで悩んでいませんか?
それは捻挫かもしれません。
捻挫は瞬間的な衝撃によるもの(急性)だけでなく、日常的な生活習慣から起こるケース(亜急性)もあります。
そのまま放置すると痛みが慢性化したり、関節に更なる損傷を引き起こす可能性があります。
この記事では、捻挫の基本知識から適切な治療法、当院における実例までをわかりやすく解説し、一日でも早く痛みから解放される方法をご紹介します。
捻挫とは?
捻挫は、関節の動きを支える靭帯や関節包が、外部からの負荷により異常なねじれを受けた際に損傷を受ける状態です。
靭帯は骨同士をつなぎ、関節の安定を支える重要な役割を持っているため、損傷すると痛みや腫れが発生し、動きにくさを引き起こします。
捻挫の診断と治療における現代のアプローチは、画像診断技術の進化が大きく影響しています。
従来、捻挫の診断は関節周囲の靭帯だけの損傷を指すことが多かったのですが、現在では高度な画像機器を用いることで、関節軟骨の損傷、関節部を通過する筋や腱の損傷も詳細に確認できるようになりました。
これにより、単に捻挫と診断するのではなく、具体的にどの組織がどれだけの程度で損傷しているのかを特定し、それに基づいた治療法を選択できるようになっています。
当院グループでは画像機器としてエコー診断装置を完備しています。
画像診断によって捻挫患部の状態を確認し、治療に進んでいきます。
捻挫の原因と種類
捻挫は主に二つのパターンで発生します。
1.瞬間的に作用するもの(急性)
スポーツ中のアクシデントや、不意の転倒などによる瞬間的な力が原因で起こります。
瞬間的に起きる強い力によって、正常の可動域を越えた関節連動を強制されたときに発生することが多いです。
2.繰り返しや継続して作用するもの(亜急性)
不適切な姿勢の悪さや反復する動作など、日常的な体の使い方が原因で徐々に発生します。
少しずつに症状が現れてくる場合と、ある時突然に現れる場合があります。
一般的に捻挫と言われれば、
・転倒する
・くじく
など、相当な力が働き起こると考えられていますが、実際はそれだけではないのです。
不適切な姿勢で生活していると、日常から関節にストレスを与えています。
「転倒はしていない。くじいてもない。でも、歩くと痛い」
と言う方は、亜急性の捻挫の可能性があります。
捻挫の症状
捻挫を起こすと、
・疼く痛み
・腫れ
・内出血
・ピンポイントに押しての痛み
などががみられます。
痛みが著しい場合には関節の機能障害を伴います。
捻挫の受傷直後は体が緊張しており、症状が特定しにくい事もあります。
その場合、後日の緊張が取れた状態で改めてケガの度合いを確認します。
捻挫の合併症
捻挫の合併症として、関節周囲の筋・腱損傷や、神経・脈管系の損傷の有無についてチェックする必要があります。
二次的に関節周辺の滑液包に炎症が波及することもあります。
捻挫の損傷の程度による分類
捻挫の処置では、まずはじめにどの程度の損傷なのかを判断します。
それぞれによって、処置の仕方は異なります。
1. 第Ⅰ度
靭帯繊維が少し伸びた状態であり、疼く痛み・腫れ・内出血は少なく、押しての痛み・運動障害も軽度で、関節の不安定性は認められない。
2.第Ⅱ度
靭帯の部分的な断裂であり、関節の不安定性が軽度から中程度みられ、運動障害も認められる。
3.第Ⅲ度
靭帯の完全断裂であり、関節の不安定性、運動障害が高度である。
捻挫の治療法
次に当院における捻挫の処置を紹介します。
・テーピング
・固定
・超音波治療
が主な流れになります。
今回は、足首の捻挫で特に多い、「外くるぶし側の痛み」がある場合を想定しています。
テーピング
外くるぶし側の捻挫(靭帯損傷)をした方には、足先が内に向かないように外に引っ張ります。
テーピングは基本的に靭帯同士をくっつける様なイメージで貼っていきます。
この時の注意点ですが、皮膚かぶれを防ぐためにテーピングの貼り始め、貼り終わりは、ストレスが掛かりやすいので、始めと終わりは5cm以上引っ張らず乗せるように貼ります。
一度かぶれてしまうと、貼り替えたいのに貼れないとなってしまう事があります。
皮膚の状態もみながらテーピングを行います。
テーピングをする事で、損傷した靭帯を悪化しないよう固定します。
スポーツをされる方は、捻挫によって競技中断をできるだけさせないのがテーピングの効果でもあります。
↑足先が内に入らないように固定してくれます。
↑足首の靭帯が痛まない程度に固定してくれます。
固定
取り外しができるライトスプリントで固定します。
これにより、動かしたくない方向を制限し、動かしても良い方向の制限はせず、松葉杖も使わずにリハビリも同時並行で行えます。
一方、ギプスを使用した場合、固定をしっかり行えますが、取り外しできないためにギプス外してからのリハビリが必要になり、治癒期間が長引く可能性があります。
超音波治療
捻挫の治療において超音波治療が広く採用されています。
この治療法は、超音波という音波の一種を利用し、その振動を通じて損傷した組織の治癒を促進することがその主なメカニズムです。
細かな振動で痛みなく患部の治療ができます。
超音波治療を行うと、何も行わない場合に比べて3〜4割程度早く治ります。
捻挫の症例紹介
当院における、捻挫の症例を紹介します。
患者様:40代女性(主婦)
来院の1週間前に正座をしていて立ち上がった際、足が痺れていて上手く歩く事ができずに、そのまま左足を捻って受傷されました。
外くるぶしに少しの腫れと前距腓靱帯部に押しての痛みがあり、内出血は確認できませんでした。
「捻挫での受診は初めて」との事もありましたので、ライトス固定させて頂きました。2〜3週固定していきます。
1週間後
1週間で痛みはかなり引きましたが、まだ固定を外すと痛みが出ました。
2週間後
2週目に入ってから何度か「どうしても固定を外して、行かなければならないところがある」との事だったので、固定具を外した上で、テーピングを巻いて処置しました。
3週間後
3週間でかなり痛みがひき、日常生活にも問題がない程に治癒したので固定を除去し生活してもらいました。
まとめ
捻挫はケースによって原因・治療方法もことなるため、安易な自己判断では症状が長引く結果になります。
こばやし接骨整骨院グループでは、様々なケガを診断・治療できる数少ないチームです。
一人ひとりの患者様の症状に合わせた治療計画を提供し、速やかな回復と日常生活へのスムーズな復帰をサポートいたします。
スポーツ・競技をされる方は、そのケガが「本当に運動・練習を続けれるのか、続けれないのか」「休まないとダメなのか、休めば先々に影響はないのか」など、判断に迷われることもあるかと思います。
私たちは、本人の気持ちや選手としての立場も考慮しながら、なるべく早く治し、競技復帰へのサポートを行います。
捻挫は早期治療が重要です。
痛みや不調が見られた場合は、お早めに専門的な診断を受けることをお勧めします。
この記事を書いた人 : 後藤 誓(柔道整復師)
京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、捻挫の治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。