スポーツや日常生活で足首を捻挫してしまった、または過去に捻っていて困ったことはありませんか?
足首を軽く捻ってしまった場合も、強く捻ってしまった場合も、大切な靭帯や骨を損傷している場合があります。
この記事では足首を捻挫してしまった際の、接骨院での処置手順をご紹介します。
足首の捻挫とは
捻挫とは
関節にその許容範囲を超える動きが加わった際に、ストッパーになっていた靭帯および、その周辺のものが傷つく、もしくは断裂するというケガです。
靭帯というのは骨と骨を繋ぎ止めてくれているバンドのようなものです。ある程度は伸び縮みできるのですが、限界を超えると切れます。
そしてこの靭帯は、丈夫にできているものの修復力が乏しく、傷ついた際に治りにくいのも特徴です。
足首の捻挫では、着地・方向転換・他人とぶつかるなどして、足首が内向き、あるいは外向きに捻られることで発生します。
内向きに捻った場合を内反捻挫、外向きの場合を外反捻挫といい、内反捻挫では足首の外側の靭帯を、外反捻挫では足首の内側の靭帯を主に損傷します。
しばしば周辺の骨の骨折を合併することがあり、強い痛みを伴います。
足首の解剖
↑足首の外側の靭帯。特に前距腓靭帯・踵腓靭帯・前脛腓靭帯を損傷しやすく、損傷している靭帯の数、程度により重症度が変わります。
↑足首の内側の靭帯。外側の靭帯より損傷することは少ないですが、当院グループでは外側の損傷と併発して内側の靭帯損傷を見受けることは少なくありません。
捻挫の起こり方
↓実際に足首を内向きに捻挫した(内反捻挫)瞬間を撮った動画です。
動画内でも解説している通り、内向きに捻る前に、一度外向きに捻っている場合もあります。
主な症状
捻挫すると、患部の腫れ・熱感・痛みが主症状として現れ、程度によっては痛みにより歩行が困難となります。
可能な限り、早急に接骨院あるいは整形外科を受診し、適切な処置を受ける必要があります。
冒頭でも述べたように、靭帯は修復力が乏しいため、損傷した場合は適切な固定、治療が必要となります。
また直ちに治療を受けられない場合は、受診できる時まで患部を冷やしてください。
痛みの緩和と余計に腫れることを防止します。
↓下記記事でアイシングについてご紹介しています。参考にしてください。
足首の捻挫|接骨院での対処手順
①視診、触診、エコー検査
まずはどうやって捻挫が起こったのか問診で確認し、患部の状態を確認します。
外観の腫れの程度、熱感・骨折の合併の有無・徒手検査により靭帯の損傷程度を確認します。
↑捻挫の外観です。左側の患側が強く腫れていることが分かります。
※画像の症例は骨折を合併していたため、より腫れが強く出現しています。
損傷程度を確認した後に、エコー検査装置にてさらに詳細に損傷について確認します。
画像の左側の画面が患側で、靭帯損傷と骨折像が確認できます。
エコー検査は細かく患部の中を確認することが可能で、靭帯の損傷程度や微細な骨折の有無を確認することができます。
損傷当日から数日は熱感がある場合が多く、この段階でアイシングも行います。
②固定
靭帯の損傷程度、骨折の有無によって固定法を選択し、処置します。
↑重症の場合に行うギプス固定
↑中程度の場合に行うシーネ固定
③超音波療法
患部の修復を促進する超音波療法を継続して行います。
超音波療法を行うと、損傷の治癒が30%早くなります。
↑超音波療法
※画像は肘関節の治療です
④後療
2〜3週間の固定、超音波療法の継続と並行して、関節の可動域や筋力、バランス力を回復するための後療を行っていきます。
⑤テーピング
大きな固定が除去できて、スポーツ・日常生活に復帰する際はテーピング固定等でサポートし再受傷を予防します。
テーピングの例
↑ハンドボール選手競技復帰の際のホワイトテーピング
足首捻挫に有効なテーピングをYouTubeで紹介しています!
足首捻挫はこのテーピングで決まり!まずはやってみて下さい。びっくりしますよ!!
⑥病院紹介
骨折を確認し、整復(元の位置、形に戻す)・固定した場合は医師にご紹介し、整復状態の確認を取っていただき、連携を取って治療を行っていきます。
足首の捻挫を繰り返してしまう原因について下記記事にまとめていますので参考にしてください。
まとめ
今回は当院グループにおける足首の捻挫の対処についてご紹介しました。
発生頻度の多い外傷で、当院においても老若男女問わず、たくさんの患者様の対処をさせていただいております。
ケガの程度、患者様の置かれている状況などにより、様々な処置の選択肢があります。
私たちは、患者様・ご家族・指導者様と相談し、その中からベストなものを選択し、対処させていただきます。
足首の捻挫でお困りの際はご相談ください。
京都市内で5院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、足首の捻挫の治療はもちろん、体のケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。