放置すると治りが遅くなる!足首の捻挫で見落としやすいポイント

こんにちは、こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。

軽い捻挫だと思ってしばらく放置してが全然痛みが引かない―そんな経験はありませんか?

もしかしたら、それは足首の捻挫に伴う見落としやすいケガが潜んでいることが原因かもしれません。

最初の検査や処置を先延ばしにすると、その後も永く痛みや不調が続く原因になる恐れがあります。

この記事では、足首の構造や、見落としがちな靭帯・筋肉、そして骨のケガについて詳しく解説し、足首の捻挫の治りが遅れる原因や対処法をご紹介します。

足首の構造

足首の関節は《距骨》《腓骨》《脛骨》と言われる骨から構成されています。

その周りには、多くの筋肉や靭帯がついています。

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とくに、捻挫された際に最も負担がかかりやすいのが《前距腓靭帯》です。

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足首は、腓骨と脛骨と比べた時に外側にある腓骨の方が長いため、内側に向かって捻りやすいです。

また、後方には《アキレス腱》という大きな筋肉がある一方で、前方には小さな筋肉しかないため、前方へのズレが発生しやすいのが特徴です。

前距腓靭帯は、内側と前方に入りすぎないように制御している靭帯で、足首を支えている非常に重要な靭帯です。

そのため、捻挫をした際にはこの靭帯が骨や筋肉、他の靭帯達を守るために制限をかけてくれるので、1番負担がかかり負傷しやすいのです。

この靭帯のケガの具合を見誤ってしまうと、治りが遅くなってしまいます。

捻挫の重症度は以下のように分類されます。

1度:靭帯が伸びた状態で場合によっては小さな傷がある状態
2度:部分的に切れてしまっている状態
3度: 完全に靭帯が切れてしまっている状態

この重症度によって、固定方法や手術の要否を判断しています。

ここを間違えてしまうと、完全に伸びきったり切れた靭帯は自然に治ることは難しいため、後遺症につながるリスクがあります。

筋肉・靭帯の見落とし

捻挫の際に、見落としやすいケガをあげていきます。

①外側に着く他の靭帯

・《踵腓靭帯》

外くるぶしの真下の場所についている靭帯です。

役割は前距腓靭帯と同じで、内側にへの動きを制御します。

前距腓靭帯に次いでケガが発生しやすく、ほとんどの場合、同時に損傷してしまいます。

・《後距腓靭帯》

外くるぶしの後ろについている靭帯です。

発生は稀ですが、体重が後ろにのった状態で内側に捻ると損傷します。

ラグビーなどのコンタクトスポーツに多いです。

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・《二分靭帯》

踵骨(かかと)の骨から立方骨、舟状骨に別れてついています。

・《前脛腓靭帯》

脛骨と腓骨の間についている靭帯です。

二分靭帯とともに見落とされやすく、治りが遅い靭帯です。

どちらも、前距腓靭帯とは離れた場所にあるため、体重を前にかけると痛みが出やすい靭帯です。

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②足周りの筋肉

・《足の指を上げる筋肉》

靭帯と同じように捻挫した時に伸ばされ、炎症が起きてしまいます。

筋肉は靭帯に比べて柔軟性があるので、切れたりすることは少なく、軽傷で済む場合が多いです。

・《アキレス腱》《腓骨筋腱》

どちらもふくらはぎ周りの筋肉で、足首の関節を超えて踵の骨までついている筋肉です。

捻挫と同時にこれらの筋肉が伸ばされ炎症が発生することがあります。

とくに、アキレス腱は重度の捻挫の場合、切れてしまうことがあります。

その場合、手術が必要になるケースもあります。

骨の見落とし

足首の骨に関しては、大人の場合と成長期の子供の場合で異なるリスクが存在します。

①成長期の子供

・《腓骨の骨端線離開》

成長期の骨には、骨端線という骨の伸び代になる線があります。

この部分は、普通の骨と比べるとまだ脆い箇所です。

捻挫した時に、周りの筋肉や靭帯が引っ張ることで、骨端線で炎症が生じたり、離れてしまうことがあります。

骨端線離開が起こると、骨の成長が悪くなり、身長の伸びに影響を及ぼすほか、《偽関節》《異所性骨化》など、必要ない関節や骨が出来てしまう可能性も高まります。

後遺症になる可能性が多く、治りも遅くなるため、重症度に応じた固定が必要となる場合があります。

・《有痛性外脛骨》

外脛骨は、足底の内側にある舟状骨という骨にある余分な骨です。

これも子供特有の骨で、大人になると無くなってしまいます。

捻挫によって内側に捻れると、上の骨とぶつかってしまい、その部分で炎症が起きて痛みの原因となります。

②成人の骨

・《腓骨、脛骨》の骨折

足首の関節の左右を構成する重要な骨です。

重症な捻挫の場合、靭帯の損傷や断裂とともに骨折する事があります。

大人の方が、捻挫したときに腫れが引かず、痛みが続く場合は骨折が隠れていることが多いです。

早期に発見できれば固定してしっかり治癒させることが可能ですが、折れてから1ヶ月以上経過してから受診すると、骨のズレや変形が生じ、完全な回復が難しくなることもあります。

・《距骨》の骨折

この骨も足首の関節を構成する骨です。

骨折することは稀ですが、見落とされやすい部位です。

足首の奥深くに位置しているため、発見が難しいケースがあります。

治療方法

捻挫の治療は、ケガの種類や重症度に応じた適切な固定方法を選択することが重要です。

以下は一般的な処置方法です。

①ギプス固定

骨折・靭帯断裂、損傷など重度なケガを伴う捻挫の場合はこの処置をします。

後遺症の恐れがある場合にも行います。

②シーネ固定

取り外しが可能な固定具です。

重症では無いものの、歩く事が難しい状態などで行います。

③テーピング固定

軽度で数日程で完治する場合に処置します。

まとめ

足首の軽い捻挫だと思って放置すると、上記でご紹介したような見落としやすいケガが隠れている可能性があります。

とくに成長期の子供の場合、見落としが原因で足首の構造に変化が生じ、将来的に繰り返し捻挫を起こすリスクや後遺症につながる可能性が高くなります。

また、成人の場合も、靭帯が緩んだり骨折の治癒が不十分であったりすると、足首以外の膝や腰など、他の関節に過剰な負担がかかることが考えられます。

最初の検査・処置を誤ってしまうと、その後の人生にわたり痛みや不調が続いてしまうかもしれません。

軽い捻挫だとしても放置せず、早期に接骨院や整形外科で適切な診断と治療を受けることが大切です。

この記事を書いた人 : 玉村 惇弥(柔道整復師)


京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、足首の捻挫の治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。

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