こんにちは、こばやし接骨整骨院グループ(京都市)です。
ランニング中や急な走り出し、歩いたときの筋肉の痛みで悩んでいませんか?
それは肉離れかもしれません!
この記事では、主にスポーツで発生する、肉離れの症状の特徴、原因、治療法、症例をご紹介します。
肉離れとは
肉離れとは、筋肉の一部が突然裂ける、もしくは断裂してしまう症状を指します。
特にスポーツや激しい運動中に多く見られるケガの一種です。
筋肉が過度な緊張や外部からの強い衝撃に耐えられず、その結果として筋繊維が損傷します。
特に「ふくらはぎ」や「太もも」といった下肢の筋肉に多く発生します。
筋肉をわかりやすくイメージするために、「カニカマ」や「さけるチーズ」を想像してみてください。
筋肉は無数の筋繊維が束になって構成されており、これらの繊維が切れたり裂けたりすることで肉離れが起こります。
筋肉は大きく分けて3種類の繊維で構成されています:
- 赤筋(遅筋):長時間の持久的な運動に強い筋繊維です。酸素を多く含み、疲れにくいという特徴があります。
- 中間筋:赤筋と白筋の中間的な性質を持ち、持久力と瞬発力の両方を兼ね備えています。
- 白筋(速筋):瞬発力が求められる運動に使用される筋繊維です。酸素をあまり必要とせず、短時間で強い力を発揮しますが、疲労しやすい特徴があります。
筋細胞に含まれ酸素を結合するミオグロビンという色素蛋白質や毛細血管分布の密度によって決定されます。
筋肉のタイプや特性に応じて、どのような運動や外力が加わるかによって肉離れが発生しやすくなります。
たとえば、急激なダッシュやジャンプなどで白筋が大きなストレスを受けると、肉離れを引き起こすことがあります。
筋の損傷とは
多くのケースは、
・介達外力(接触しない)によるいわゆる肉ばなれ
・直達外力(接触している)による筋打撲
と定義されます。
きっかけとなった運動とその時の状況,痛みの発生時期などに関する情報を聴取し、見る事、患部を直接触れる、その他の要素を加え、どの程度の損傷を起こしているのかという組織損傷としてとらえます。
筋損傷を起こすカは主に、
①瞬間的(急性)
②繰り返しや継続(亜急性)
に分類できます。
①瞬間的に作用するもの(急性)
・過度の筋緊張
・不意に加わった荷重
・直接的な外力
・運動時の急識な抵抗
などが一度の外力として損傷を引き起こします。
②繰り返しや継続して作用するもの(亜急性)
損傷と認識できないような力が繰り返しあるいは継続して加わることで、突然症状が現れる場合と、徐々に症状が現れる場合があります。
筋の場合にはなんらかの要因により、疲労性あるいは筋力低下といった身体状態が関与することが多いです。
筋損傷の程度による分類
ケガした所見から基づいた分類、MRI像所見とアスリートにおける予後の観点から分類されたものなどをまとめました。
第1度
僅かな、小さい傷口がある状態。
通常の歩行が可能です。
筋力や可動域に障害をきたすことは少なく、自動あるいは他動運動時に不快感や通和感などがあります。
また。遅発性筋痛の原因の一つととらえているものもあります。
エコーでは出血所見のみが認められる出血型であります。
実際1~2週は休んでから、スポーツが可能ですが、当院ではテーピングで最低限負担がきにくくし、悪化させないように練習を続けてもらいながら、治療をしていきます。
第2度
傷口はあるが、筋肉は繋がっている状態。
損傷箇所によっては足を引きずります。
部分断裂損傷であり、一般に肉ばなれと呼ばれます。
即時に痛みが出現し、押し手の痛みと腫れ、軽度の筋力の低下がみられます。
平均6週ほどかかりますが、休みない状況などのケースがある場合には、サポーター、更にテーピングの処置をさせて頂きます。
第3度
完全に裂かれている状態。
歩行にかなりの問題が生じます。
筋肉に陥凹があり、強い押し手の痛みが出現し、腫れが著しくみられます。
おおよそ治癒期間は2ヶ月です。
肉離れの原因
肉離れの原因は、急なダッシュやジャンプなど、急激に筋肉へのストレスがかかってしまう動作に筋肉が対応できない場合に起こります。
瞬発的に筋肉に強い負荷がかかり、その負荷に筋肉が耐えられなくなった時に、筋肉の一部が切れたり、裂けてしまったりするのです。
筋力不足
普段運動していない人が急に運動したり、トレーニングなどで急に負荷を挙げたようなとき。
筋肉疲労
疲労が蓄積、睡眠不足・栄養不足で疲れが抜けないようなとき。
柔軟性の低下
外気温が低かったり、ウオーミングアップ不足で筋肉がほぐれていない時。
肉離れの治療法
肉離れを早く治すコツを紹介します!
まずは、痛くなってから2.3日は冷やすこと!
ストレッチはしないでください!
筋肉が裂けている箇所を余計にストレッチすると、治りません。
治癒期間に大きく左右されます。
ストレッチは適切なタイミングで行わないと、数ヶ月以上痛みが続くこともあります。
当院でも行っている超音波治療は、細かな振動で痛みなく患部の治療ができます。
超音波治療を行うと3〜4割程度早く治ります。
また、テーピングを施し、損傷した筋肉を悪化しないよう、場合によっては競技を続けながら休まずに行えるようサポートします。
肉離れの事例紹介
当院でのふくらはぎの肉離れ治療のケースを紹介します。
高校2年男子(サッカー部)の患者さま
サッカーの試合中にボールを蹴ろうと左足で強く踏み込んだ際、ふくらはぎにブチっと音がなったと共に痛みが走り受傷されました。
前日に違う病院に行き、ふくらはぎの肉離れの疑いとしシーネ固定されていました。
患者さまの希望で、当院にて治療を行いたいとのことで本日来院されました。
腫れと内側と外側上部に押しての痛みがきつくみられ、ストレッチ時の痛みもありました。
患部以外の硬結に対してしっかり電気、手技での刺激を入れました。
治療後は来た時よりは楽に歩けるとおっしゃっていました。
無くても歩けそうでしたが、患者さんの希望から松葉杖を提供しました。
患者さんが高校2年生ということもあり、先を考えしっかり治す事を話し合い、希望されたので3週間毎日来ていただき、経過を追いました。
①3日後には歩行が可能な状態になりましたが、患部のストレッチ時の痛みはまだありました。
②1週間はテープを施工し続けました。
③2週目からはストレッチ時の痛みが無くなりました。
この辺りから筋肉に硬結(筋肉の強張り)がありました。
このタイミングでストレッチをやっていきテープなしで過ごしてもらうようにしました。
ジョグも徐々に始めてもらいます。
③3週目からは硬さは若干ありましたが、ストレッチ時の痛みが無くなりダッシュもできるようになっていました。
最後に来院された際は硬さもストレッチ時の痛みも無くなっていたので、練習にも本格的に入ってもらいました。
次は再発しないためのケア、トレーニング、身体の使い方を指導しました。
肉離れの患者さんを見ていて思ったのはストレッチをするタイミングと患部周囲の硬結を緩めることが凄く大事です。
まとめ
肉離れはスポーツ選手であれば、多くの方が経験していることだと思います。
今回、スポーツ選手の例を上げさせてもらいましたが、スポーツをしていない方でも充分に起こり得るケガです。
ふくらはぎが攣った感覚に近い症状が肉離れにもあります。
少しの痛みでも一度お近くの専門家にご相談下さい。
この記事を書いた人 : 後藤 誓(柔道整復師)
京都市内で6院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、肉離れの治療はもちろん、ケガの治療から予防法の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。