運動・スポーツをする中で、走ったりジャンプをしたときにアキレス腱あたりにに痛みを感じたら注意です。
それは、アキレス腱炎かもしれません。
アキレス腱の部分が、なんらかの原因によって炎症を起こして痛む状態=アキレス腱炎です。
アキレス腱は、歩行などの避けられない日常動作でも負担のかかる所です。
対策せずに過ごすと、負担が取れないため一向に治らず、難治化してしまいます。
この記事で、アキレス腱周囲炎の症状・原因を知り治療と予防につなげましょう。
アキレス腱炎の症状
アキレス腱炎の主な症状は、アキレス腱の部分に痛みがでることです。
ふくらはぎをよく使う歩行や、ジャンプなどによって痛みが引き起こされてしまいます。
運動をしている時よりも、運動を開始する時に痛みが強く出ることが多いです。
繰り返しの運動により、ヒラメ筋・下腿三頭筋の柔軟性の低下によってアキレス腱を強く引っ張り、炎症が起こり痛みが出てしまう場合もあります。
近い部位の症状として、アキレス腱周囲炎というものもあります。
アキレス腱には、周りを包む血流豊富なパラテノンと呼ばれる腱上膜があります。
その組織がなんらかの原因で炎症を起こしている状態をアキレス腱周囲炎といいます。
どちらの症状にも同様の治療、対策を行いますので、本記事ではアキレス腱炎に沿って進めていきます。
アキレス腱炎を調べるには
アキレス腱炎になっているかどうかは次のように調べます。
- つま先立ちをして痛むか
- ジャンプをして痛むか
- 足首を背屈(上にあげた)際に痛むか
- アキレス腱を掴んだ時に痛みがあるか
これらが当てはまった場合は、アキレス腱炎/アキレス腱周囲炎を疑い、エコー検査をおこないます。
エコー検査の画像所見で、アキレス腱の部分に炎症や肥厚があればアキレス腱炎と判断します。
アキレス腱のエコー画像はこのような感じです。
イラストのようにつま先が下向きの状態で、アキレス腱と踵の骨のあたりを拡大して撮っています。
アキレス腱周囲の炎症のエコー画像です。
赤色の点々は毛細血管を表しています。
(炎症時は通常より毛細血管が増えます)
アキレス腱炎の治療
アキレス腱炎の治療は、まず徒手的な治療で筋肉の緊張を取り除き、ふくらはぎの柔軟性を高めます。
次にアキレス腱の患部に対して、損傷部位の治癒を促進してくれる超音波治療を行います。
アキレス腱は歩くだけでも負担がかかる部位なので、悪化防止のためアキレス腱とふくらはぎの働きをサポートするテーピングを貼ります。
アキレス腱炎の予防
アキレス腱炎の一番の予防は、運動前後にしっかりケアをすることが大切です。
ふくらはぎをよく使ったのにケアをせず、次の日も、その次の日も運動を行ってしまうと、アキレス腱炎/アキレス腱周囲炎を引き起こしてしまうかもしれません。
ケアの方法としては、
-
- 運動前→ふくらはぎ周りの筋肉をしっかりストレッチし、筋肉の柔軟性を高める
- 運動後→疲れを残さないよう、お風呂やマッサージなどでふくらはぎをゆるめる
などを行い、アキレス腱にストレスがかからないようにしていきましょう。
画像のように、足を前後に開き、後ろの踵を浮かさないように意識して壁を押すと、よりアキレス腱、ふくらはぎが伸びます。
また、足の使い方が悪く、アキレス腱に負担をかけてしまっている場合は、使い方から改善していかなければなりません。
根本から改善していかないと繰り返しアキレス腱炎になってしまいます。
当院では正しい歩き方や、正しい姿勢を指導させて頂き、根本から改善していきます。
また、朝起きた時は体全体は硬い状態で、アキレス腱も硬いままです。
何もせずそのまま階段を降りたり、歩きだそうとするとアキレス腱は強く伸ばされ朝一番に痛みが出てしまい、一日中炎症が続いてしまいます。
これも治癒を遅らせてしまう原因の一つです。
ご自身で行える痛みの緩和方法としては、朝起きた際、まず動き出す前にふくらはぎの筋肉とアキレス腱周囲をさすったり、揉んだりすることで硬さをやわらげ、朝一の衝撃に耐えやすくすることが挙げられます。
睡眠中に足元が冷えないように工夫することも有効です。
まとめ
今回はアキレス腱炎/アキレス腱周囲炎についてまとめました。
上記のような症状があったり違和感がある方は、ご紹介した方法を参考に、ご自身で出来るケアを試してみてください。
アキレス腱炎等を治すには、痛みを引き起こした原因を理解して、根本から改善しないと、再度同じ原因で症状を繰り返してしまいます。
原因を見つけて痛みをなくしていくためにも、接骨院などで専門家の診断を受けましょう。
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