「捻挫するとクセになる」なんて聞いたことはありませんか?
運動中にグキッと捻ったり、階段を踏み外して捻ったり、外傷の中でも捻挫は発生することが多いです。
そもそも捻挫とは?
関節にその許容範囲を超える動きが加わった際に、ストッパーになっていた靭帯やその周辺が傷つく、もしくは断裂するという怪我です。
靭帯というのは骨と骨を繋ぎ止めてくれているバンドのようなものです。ある程度は伸び縮みできるのですが、限界を超えると切れます。
そしてこの靭帯は、丈夫にできているものの修復力が乏しく、傷ついた際に治りにくいのも特徴です。
傷ついた靭帯が元の状態に近づかないと、再度捻挫するリスクが増えます。
この治りにくいところも「捻挫はクセになる」という原因の1つです。
捻挫をしたら専門家のもとで状態の確認と必要な固定や治療を受けましょう。
今回は捻挫の中でも発生頻度の多い足首の捻挫を例にあげて進めていきます。
捻挫を繰り返す主な原因は2つ
捻挫を繰り返す原因は主に以下のとおりです。
- 過去の損傷で靭帯が緩んでいる・切れている
- 捻挫が起こりやすい体の使い方をしている
それぞれ詳しくみていきましょう。
過去の損傷で靭帯が緩んでいる・切れている
捻挫の後に放置してしまったり、適切な固定・治療ができていなかった場合に本来より緩い状態、もしくは切れていることがあります。
冒頭で述べたように、修復力が乏しいからです。関節の動きをある程度のところで止めてほしいのに、その機能が損なわれています。
捻挫が起こりやすい体の使い方をしている
安定した体の使い方ができていれば、体のブレを少なくして行動できます。
不安定な使い方では特に腰が大きく左右にぶれます。腰の横ぶれは膝→足首の不調につながります。
正常な関節なら受け止められるブレですが、緩くなってしまった関節だとブレに耐えきれず、再度捻挫してしまうことがあります。
捻挫を繰り返す場合の対処方法
専門機関で怪我の状態を確認する
捻挫をしたら程度を問わず整骨院・接骨院や病院に行きましょう。
大切なのは、足首の中のどの靭帯がどの程度損傷しているのか確認することです。これにより、固定の仕方・治療内容が判断されます。
また捻挫したけど「歩ける程度だ。何度も捻挫しているから今回は大丈夫だ。」と放置される方もおられるようですが、おすすめしません。毎回、靭帯が傷ついている可能性があり、放置するとグラグラの緩い関節になってしまいます。
また足首の中にもいくつかの靭帯があり、前回の捻挫では無事だった靭帯が今回の捻挫で傷ついているかもしれません。
痛み自体はざっくりと足首の外側が痛い、内側が痛いくらいにしかわからないことが多いので、細かく専門家によるチェックを受けましょう。
当院での治療例
・ギプス固定
・シーネ固定
体の使い方を改善する
体の使い方も再度捻挫をする原因となることがあります。
下の画像のような1歩踏み出した形。走っている最中の1歩を切り出したような形です。様々な動きのベースとなります。
↑膝がつま先の方向に対して内を向いてしまっています。同時に腰が傾き、右に大きく流れています。
主に、お尻の筋肉・太ももの筋肉が弱い、それらの筋肉を使う習慣がない。といった理由でこのような使い方になってしまいます。
これでは1歩ごとに左右に腰を振りながら動いてしまうので、その横ぶれが膝→足首の横ぶれに繋がり、捻挫のリスクを高めてしまいます。
安定性もないので、コンタクトスポーツなどでぶつかった際も簡単にバランスを崩し、転けてしまいます。
↑膝・つま先の方向が揃っており、腰もまっすぐ、体幹の中心からずれていません。
お尻や太ももの筋肉が使えており、しっかり踏み込めます。
安定しているので、動きに余計なブレが少なく、衝撃にも耐えやすいです。
リハビリの段階でこういった動き方の獲得、習慣化をしていると、予防に繋がります。
繰り返す捻挫を放置するとどうなるか
靭帯が機能しないので関節が不安定になります。体の他の部分で庇って過ごすことになり、その部分も不調になっていきます。
他にも、不安定なので関節を構成している骨同士がぶつかる、こすれることが多くなります。骨の関節の部分を覆っている軟骨が擦り減ってしまい、痛みや動かしにくさを伴った関節の変形がおこります。
まとめ
繰り返す捻挫の原因として2つあげて解説しました。
ぶつかったり転んだり、外からの要因で捻挫する場合は防ぐことは難しいかもしれません。
でも、捻挫の後の対処・体の使い方の工夫などで、捻挫は減らすことができます。
何よりも、捻挫をしたら程度を問わず、整骨院・接骨院や病院などで状態の確認、適切な治療を受けることです。
それが、繰り返す捻挫の予防として重要です。最初の処置が肝心なのです。
京都市内で4院展開のこばやし接骨整骨院グループでは、スポーツ等によるケガの治療から予防法、体の使い方の指導まであなたのベストパフォーマンスを追及します。
体の痛み・辛さでお悩みの方はご相談ください。